促進酸化法
オゾン、または過酸化水素と紫外線を併用して発生させた強力な酸化作用を持つヒドロキシラジカル(・OH)により有機物を分解させる方法。
工場排水、農業排水、家庭排水、病院排水など排水には種々の有機化合物が含まれ、これらの物質には発がん性、遺伝子損傷性、内分泌撹乱性などの作用を持つ。このような有機物濃度を低減させるために、活性炭による吸着、微生物による分解、膜による分離、イオン交換樹脂による吸着、そして酸化処理などを行うが、完全には除去できない。酸化処理としてオゾン処理を行っても残存する有機物の炭素不飽和結合のみが酸化され、有機物を完全に分解することはできないのである。
有機物をさらに分解するため、オゾンまたは過酸化水素に紫外線(UV)を照射することによってヒドロキシルラジカルを発生させ、有機物を酸化分解する。ヒドロキシルルラジカルはすべての炭素結合を酸化し、TOC(Total Organic Carbon=全有機体炭素)を減少させる。