オゾン消毒
オゾン消毒とは、オゾンの持つ強い酸化力を利用して、安全性の高い水をつくるために浄水場・下水処理場などで行われる消毒方法の一種である。オゾンを水に溶かすことで消毒する。
オゾン消毒はアメリカ・カナダ・ドイツで導入されている消毒方法であり、日本の一部の浄水場でも導入されている。オゾンは強い酸化力を持っているため、殺菌・有機物の分解・脱色などに高い効力を発する。また、脱臭効果も優れている。
酸化力を利用した消毒には、このほかにも塩素消毒が挙げられるが、オゾン消毒を行った水には塩素消毒の必要がない。薬品を用いない消毒方法のため、水中に残留物が残らないというメリットがある。
東京都水道局では、オゾン消毒による処理と生物活性炭処理を組み合わせ、有機物・カビ臭を発生させる物質・アンモニア態窒素などの除去に優れた「高度浄水処理」を一部導入している。
高い消毒効果を持つオゾン消毒だが、デメリットとしては塩素消毒と比べて効果が持続しないことや、水道管や配水管内の雑菌に弱いこと、低温のなかでは消毒力が低下することなどが挙げられる。また、装置設置のためのコストもかかる。