会計検査院
会計検査院とは、国のお金が正しく有効に使われているかどうかをチェックする機関のことである。検査する対象は、国のすべての会計のほか、国が出資している政府関係機関、独立行政法人などの法人や、国が補助金、貸付金その他の財政援助を与えている都道府県、市町村、各種団体などである。他から制約を受けることなく仕事を厳正に果たせるよう、国会、内閣、裁判所いずれの機関からも独立している。日本国憲法第90条で、「国の収入支出の決算は、すべて毎年会計検査院がこれを検査し、内閣は、次の年度に、その検査報告とともに、これを国会に提出しなければならない」と定めている。
■会計検査院の役割
会計検査院は、常時会計検査を行い、会計経理を監督することになっている。不適切または不合理な会計経理等を発見したときは、単にこれを指摘するだけではなく、原因を究明してその是正や改善を促すという積極的な機能も果たしている。また、検査の結果によって国の収入支出の決算を確認するという職責も負っている。
■会計検査院の組織
会計検査院は、意思決定を行う検査官会議と、検査を実施する事務総局で組織されている。 意思決定を慎重に行い、公正な判断をするため、意思決定機関と検査実施機関を分けている。
■会計検査院の交流活動
・より有効かつ適切な会計検査を行うために、「会計検査懇話会」を運営し、会計検査をめぐる諸問題について、様々な角度から民間の有識者の意見を聞いている。
・検査の効率を高めることを目的として、監査的機能を有する他の機関(日本公認会計士協会、総務省行政評価局等)との情報交換にも努めている。
・諸外国の最高会計検査機関(Supreme Audit Institution,SAI)と知識や経験を共有して、会計検査の水準の向上等に努めている。