(8)今すぐできる環境対策【vol.2】やればやるほど環境がよくなることってなに?

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(8)今すぐできる環境対策【vol.2】やればやるほど環境がよくなることってなに?

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工事現場の前でガッツポーズする男性工事施工に際しては、環境に悪影響をおよぼすことをできるだけ減らすとともに、環境によい影響を与えるようなことを積極的に推進することも重要だ。
今回は、環境によい影響を与える仕事の進め方について考えてみよう。

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登場人物:
地場建設会社 昭平建設
・青木 建一 現場担当 25歳
・今野 真一 係長 30歳
・武上 幸一郎 工事課長 40歳
・岩下 厳五郎 工事部長 50歳
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マイナスの環境とプラスの環境

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岩下「青木君、『来た時よりも美しく』という言葉をしっているかい?」
青木「そこに来た時よりも美しくして帰ろうということですね。旅行先だったり、音楽イベントに参加した時に、最初よりもきれいにしようということだと思います。
以前サッカーワールドカップで、観客が試合が終わった後、きれいにごみを拾ってから帰ったと話題になりました」

岩下「一流の人間はホテルやトイレなどを使ったときには必ずきれいにして出ていくものだ。
私たちは地球に生まれてほんの70年か80年程度生きて、この世を去っていくね。
自分たちが生きやすいように生き、自分たちのために都合のいいように生き、自分たちの勝手で生きている。無意識のうちに、地球を汚してきたんだ。
『来た時よりも美しく』とは、自分がこの地球に生まれてきた時よりも美しい地球にして去っていく、という意味でもあると思うんだ」
青木「とても大きな話ですが、本当にそのとおりですね」

岩下「これは私たちが行う工事でも同じことが言えるぞ。工事が始まる前よりもきれいな状態で地域に現場をお返しするようにしたいものだな
武上「環境への配慮の仕方には『マイナスの環境影響』と『プラスの環境影響』があるんだ」
青木「プラス、マイナスってなんですか」

武上「『マイナスの環境影響』とは、やればやるほど環境に悪い影響を与えることだ。騒音、振動、油の流出などがある」
青木「では『プラスの環境影響』ってなんですか」
武上「『プラスの環境影響』とはやればやるほど環境に良い影響を与えることだ。例えば、地域清掃、河川への魚の放流などがある」
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何をすればプラスになるのか

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環境のイメージ今野「『プラスの環境影響』を与える活動というのはいいですね。
私はこれまで工事をしていると、近隣の方々からのクレームに悩まされました。
道路を作ったり、学校を作ったりと地域の方々に役立つ仕事をしているのに、なぜクレームを聞かなければならないんだ、と悩んだこともあります。
でも建設工事をすることで以前よりも環境がよくなり、かつ地域の方に役立つ建設物を残せたとしたら一石二鳥ですね」

武上「そうだ。これからはいいものを作るのはあたりまえ。いかにして環境を守り、かつ良くするかが建設技術者に求められていることだぞ」
青木「お話はよくわかりました。でも具体的にどのような活用をすればよいのでしょうか」

武上「まずは自然環境について考えてみよう。水環境が以前よりもよくなるように魚を放流したり、大気環境が以前よりもよくなるように植林したりというのがあるぞ」
青木「なるほど。そのような活動をすると、工事を始める前よりも自然環境がよくなったことを実感できますね」

武上「周辺環境を良くするためには、近隣住民との触れ合いを増やすことだ。
工事現場周辺の道路や公園を掃除すること。地域の廃品回収活動などの自治会活動に協力すること。
そして近くの学校に総合学習として工事の進め方や建設業の魅力などの授業をすることなどがあたる」
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プラスの行動は気持ちいい

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青木「積極的に自然環境や周辺環境をプラスにしていく活動をするということですね。そうすると、その建設会社の評判はよくなるでしょうね」
武上「そうだな。プラスの環境影響を与えるような活動をすることでその会社のブランド力を向上させることができる
青木「ブランド力ってなんですか」

武上「ブランドとは、一般の人たちがその企業に対して感じるイメージだ。
例えば、その企業名を聞いただけでどんな会社でそんな商品を作っているかがわかる企業は、ブランド力が高いというし、どんな会社かわからないとブランド力が低いという。
ブランド力を上げるためには、他と区別できるような特徴を持ち、価値を高くしなければならない。
プラスの環境活動は、他社と区別することのできる最高のツールなんだ。」

今野「ブランド力を上げると、近隣の方の協力を得やすいため工事がスムーズに進むようになるし、新卒社員を採用しやすくなりますね。
がんばってプラスの環境影響を与えるような活動を進めます」
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工事を始める際に、マイナスの環境影響を減らすとともに、プラスの環境影響をいかにして増やすかを考えなければならない。
そうすることで企業のブランド力が上がり、その結果、業績を向上させることができる。
知恵と工夫をして前向きに環境活動をしよう。

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降籏 達生 ふるはた たつお

建設技術コンサルタント。ハタ コンサルタント株式会社 代表取締役。
ハタ コンサルタント株式会社 http://www.hata-web.com/
映画「黒部の太陽」に憧れて熊谷組に入社。ダム工事、トンネル工事、橋梁工事などの大型土木工事に参画。阪神淡路大震災を契機に技術コンサルタント業をはじめる。
建設技術者4万人の研修・育成、1,000件を超える現場指導を手がけ、建設業界からの信頼が厚い。
編集長をつとめるメールマガジン「がんばれ建設~建設業業績アップの秘訣~(http://www.hata-web.com/mail_magazine.html)」は、読者数12,000人を誇る、日本一の建設業向けメルマガとなっている。