東洋建設の企業情報
2014年11月05日
東洋建設は、国内における海洋土木大手で、海外では特にフィリピンやベトナムなどに強みを持つゼネコンです。マリコン(マリンコントラクター)とも呼ばれています。
東京湾横断道路、関西国際空港、羽田空港といった大規模プロジェクトへ多数参画しており、海洋土木以外にも陸上土木、建築工事の設計・施工などに取り組んでいます。
東洋建設は中堅ゼネコンに分類される会社のひとつです。
東洋建設の年収データ
年度別平均年収の推移
2009年度から2011年度まで連続して減少していましたが、2012年度からは増加に転じ、2013年度には過去5年で最も高い平均年収となりました。年収が上昇した原因としては東日本大震災の復興需要やアベノミクスの経済政策が考えられます。
【参考】中堅ゼネコン9社の年度別平均年収の推移
※上記の表は、年収を公表している中堅ゼネコン9社の平均値です。
東洋建設の年度別平均年収を中堅ゼネコン9社の平均と比較すると、2009年度から2011年度にかけてはほぼ平均と同水準で推移していましたが、2012年度には約38万円も平均を上回り、2013年度もほぼ同じ差を維持しています。
年代別平均年収の推移予想
東洋建設における年代別平均年収を全上場企業の平均と比較すると、45歳までは平均をやや下回っていますが、50歳の段階では約68万円上回っています。
【参考】中堅ゼネコン9社の年代別平均年収
※上記の表は、年収を公表している中堅ゼネコン9社の平均値です。
東洋建設の年代別平均年収を中堅ゼネコン9社の平均と比較すると、いずれの年代においても平均を上回っており、年齢を重ねるごとにその差は大きくなっていきます。
東洋建設の売上データ
売上高推移
2013年度における東洋建設の売上高は前年度比13.2%増でした。営業利益、経常利益も増益となり、法人税を計上したうえで純利益も増益となりました。
参考までに、東洋建設と同じく中堅ゼネコンである鉄建建設の売上高は1,372億円で、前年度比8.4%増。東亜建設工業は1,926億円で、前年度比19.6%増となっています。
東洋建設では今後、土木事業・建築事業・海外事業における安定した収益の確保、グループ連携強化による相乗効果の創出などを基本戦略とし、企業価値の向上を目指す方針です。
売上の内訳(単位:億円)
2009年度 | 2010年度 | 2011年度 | 2012年度 | 2013年度 | |
---|---|---|---|---|---|
国内土木事業 | - | 738 | 494 | 707 | 766 |
国内建築事業 | - | 333 | 474 | 374 | 419 |
海外建設事業 | - | 134 | 100 | 190 | 255 |
不動産事業 | - | 12 | 7 | 5 | 4 |
その他事業 | - | 1 | 1 | 1 | 1 |
合計 | 1,557 | 1,221 | 1,079 | 1,280 | 1,612 |
国内土木事業
- 2013年度
- 766億円
- 2012年度
- 707億円
- 2011年度
- 494億円
- 2010年度
- 738億円
- 2009年度
- -
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国内建築事業
- 2013年度
- 419億円
- 2012年度
- 374億円
- 2011年度
- 474億円
- 2010年度
- 333億円
- 2009年度
- -
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海外建設事業
- 2013年度
- 255億円
- 2012年度
- 190億円
- 2011年度
- 100億円
- 2010年度
- 134億円
- 2009年度
- -
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不動産事業
- 2013年度
- 4億円
- 2012年度
- 5億円
- 2011年度
- 7億円
- 2010年度
- 12億円
- 2009年度
- -
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その他事業
- 2013年度
- 1億円
- 2012年度
- 1億円
- 2011年度
- 1億円
- 2010年度
- 1億円
- 2009年度
- -
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合計
- 2013年度
- 1,612億円
- 2012年度
- 1,280億円
- 2011年度
- 1,079億円
- 2010年度
- 1,221億円
- 2009年度
- 1,557億円
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※2008年度2009年度は項目が異なるため合計のみ記載。
2013年度の売上高は、国内土木事業が前年度比8.3%増、国内建築事業が前年度比12.0%増、海外建設事業が前年度比33.8%増、不動産事業が前年度比5.2%減、その他の事業が前年度比10.0%増となりました。
東洋建設の研究開発費比率
東洋建設
2009年度 | 2010年度 | 2011年度 | 2012年度 | 2013年度 |
---|---|---|---|---|
0.28% | 0.34% | 0.37% | 0.31% | 公表値なし |
- 2013年度
- 公表値なし
- 2012年度
- 0.31%
- 2011年度
- 0.37%
- 2010年度
- 0.34%
- 2009年度
- 0.28%
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【参考】中堅ゼネコン8社の平均研究開発費率
2009年度 | 2010年度 | 2011年度 | 2012年度 | 2013年度 |
---|---|---|---|---|
0.21% | 0.24% | 0.27% | 0.22% | 公表値なし |
- 2013年度
- 公表値なし
- 2012年度
- 0.22%
- 2011年度
- 0.27%
- 2010年度
- 0.24%
- 2009年度
- 0.21%
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※上記の表は、研究開発費率を公表している中堅ゼネコンの平均値です。
東洋建設の研究開発費率は2009年度から2010年度にかけて増加し、以降は同水準で推移しています。また、中堅ゼネコンの平均研究開発費率と比較すると、2012年度まで高い水準で推移しています。
2013年度の研究開発費の総額は、3億6,600万円で、主な研究成果には下記が挙げられます。
土砂を用いた水際環境修復技術を開発中
環境負荷が少ない海底への土砂投入方法の拡充などを目的とし、濁り舞上り抑制装置を付けたトレミー投入方法などに加え、投入土砂自体の性状劣化を生じさせない投入方法に関する研究開発を進めた。
工事騒音振動制御技術の現場適用・改良を実施
周辺地域への工事騒音振動影響のリアルタイム監視が可能な工事騒音振動自動監視システム(TOSMOver.3)の現場適用を推進し、改良を行い完成度を高めた。
桟橋式岸壁の増深化
桟橋形式で構築された岸壁に対して効果的な増深化工法の提案を行うことを目的とし、重要港湾やバルク港湾などを対象に、遠心載荷装置による振動実験と数値解析手法により、構造体の地震時挙動の再現と対策工の効果検証を進めた。
その他にも、「外力を考慮した維持管理技術の構築」「海水海砂を用いた自己充てんコンクリート(SALSEC)の開発」「スラグ骨材の特殊コンクリートへの活用研究」など、多くの研究開発実績を残しています。
東洋建設の経審情報
業種 | 総合評定値(P) | 業種 | 総合評定値(P) |
---|---|---|---|
土木一式 | 1625 | しゆんせつ | 1428 |
プレストレストコンクリート | 1298 | 板金 | - |
建築一式 | 1527 | ガラス | - |
大工 | 806 | 塗装 | 957 |
左官 | - | 防水 | - |
とび・土工・コンクリート | 1230 | 内装仕上 | 978 |
法面処理 | 996 | 機械器具設置 | - |
石 | 806 | 熱絶縁 | - |
屋根 | - | 電気通信 | - |
電気 | 933 | 造園 | 858 |
管 | 1030 | さく井 | - |
タイル・れんが・ブロック | - | 建具 | - |
鋼構造物 | 1212 | 水道施設 | 1104 |
鋼橋上部 | 1009 | 消防施設 | 808 |
鉄筋 | - | 清掃施設 | |
ほ装 | 1011 | その他 | - |
業種
総合評定値(P)
- 土木一式
- 1625
- プレストレストコンクリート
- 1298
- 建築一式
- 1527
- 大工
- 806
- 左官
- -
- とび・土工・コンクリート
- 1230
- 法面処理
- 996
- 石
- 806
- 屋根
- -
- 電気
- 933
- 管
- 1030
- タイル・れんが・ブロック
- -
- 鋼構造物
- 1212
- 鋼橋上部
- 1009
- 鉄筋
- -
- ほ装
- 1011
- しゆんせつ
- 1428
- 板金
- -
- ガラス
- -
- 塗装
- 957
- 防水
- -
- 内装仕上
- 978
- 機械器具設置
- -
- 熱絶縁
- -
- 電気通信
- -
- 造園
- 858
- さく井
- -
- 建具
- -
- 水道施設
- 1104
- 消防施設
- 808
- 清掃施設
- -
- その他
- -
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審査基準日 平成25年3月31日
東洋建設の基本情報
社名 | 東洋建設株式会社(TOYO CONSTRUCTION CO.,LTD.) |
---|---|
本社 | 東京都江東区青海二丁目4番24号 青海フロンティアビル12、13階 |
設立 | 1929年(昭和4年)7月3日 |
資本金 | 106億8346万円(2014年3月31日現在) |
従業員 | 1,250名(2014年3月31日現在) |
平均年齢 | 43.7歳(2014年3月31日現在) |
平均勤続年数 | 18.5年(2014年3月31日現在) |
事業内容 | 総合建設業(海上・陸上土木、建築)、不動産事業など |
代表取締役社長 | 武澤恭司 |
- 社名
- 東洋建設株式会社(TOYO CONSTRUCTION CO.,LTD.)
- 本社
- 東京都江東区青海二丁目4番24号
青海フロンティアビル12、13階 - 設立
- 1929年(昭和4年)7月3日
- 資本金
- 106億8346万円(2014年3月31日現在)
- 従業員
- 1,250名(2014年3月31日現在)
- 平均年齢
- 43.7歳(2014年3月31日現在)
- 平均勤続年数
- 18.5年(2014年3月31日現在)
- 事業内容
- 総合建設業(海上・陸上土木、建築)、不動産事業など
- 代表取締役社長
- 武澤恭司
主な工事実績
バッシグ・マリキナ河川改修事業
- 場所
- フィリピン
- 竣工年月
- 2013年
- 発注者
- 公共事業道路省
ズンカット製油所(海水取排水工事)
- 場所
- ベトナム
- 竣工年月
- 2008年
- 発注者
- ベトナム国営石油・ガス公社
釜石湾港防波堤撤去(災害復旧)
- 場所
- 岩手県
- 竣工年月
- 2013年
- 発注者
- 国土交通省 東北地方整備局
関西国際空港2期空港島
- 場所
- 大阪府
- 竣工年月
- 2006年
- 発注者
- 関西空港用地造成株式会社
レインボーブリッジ(芝浦側下部工)
- 場所
- 東京都
- 竣工年月
- 1990年
- 発注者
- 首都高速道路公団
その他の施工実績(一例)
- 東京湾アクアライン川崎人工島
- 宮古港藤原地区藤原防波堤外築造(災害復旧)
- 葛西臨海公園
- 中部電力 上越火力発電所荷揚桟橋
- 塩田ダム
- 東北新幹線 奥入瀬高架橋
- 三郷浄水場
- ジョホールリンク橋梁(マレーシア)
- チャンギー国際空港拡張事業(シンガポール) など