出力安定化を図る蓄電システムを受注
日立化成は、8月31日、エクアドル共和国ガラパゴス諸島の環境保全につながる出力安定化システム向けに、「鉛蓄電池とリチウムイオン電池のハイブリッド蓄電システム」を受注したことを発表した。
ガラパゴス諸島では、小規模火力発電による電力供給が中心であることから、環境負荷の少ない電力供給システムの整備が急務。加えて、電力供給の主体が、太陽光や風力エネルギーへと転換されることに伴い、不安定な自然エネルギーによる発電電力変動への対応も求められていたとされる。
受注概要
今回受注した蓄電システムは、天候に左右されやすく、不安定な自然エネルギー発電の出力平準化に貢献するものだ。
具体的には、基幹電源を4,032kWhの電力貯蔵用鉛蓄電池とし、268kWhのリチウムイオン電池を組み合わせた「ハイブリッド蓄電システム」を活用。省スペース、低コストで発電・需要変動を調整することができるという。
なお、このシステムは、受注先である富士電機の交直変換装置(PCS)と接続され、出力安定化システムとして10月に納入される予定だ。
蓄電デバイス事業を推進
日立化成の強みは、鉛蓄電池、リチウムイオン電池、リチウムイオンキャパシタ、コンデンサを組み合わせた4製品の提案ができること。
同社は今後も、ガラパゴス諸島のような、大小さまざまな島々で、ハイブリッド蓄電システムの普及促進に努めると同時に、大規模な電力系統安定化蓄電システムの展開に取り組む方針である。
(画像はニュースリリースより)
▼外部リンク
日立化成 ニュースリリース
http://www.hitachi-chem.co.jp/japanese/