前田建設 地震後の建物自動診断システムを開発

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前田建設 地震後の建物自動診断システムを開発

2015年07月06日 14:00

1つの地震計で監視、5月の複数地震で効果確認

前田建設工業株式会社は、地震発生後に建物の安全性を即時に自動診断し、建物所有者ら関係者にメールで診断結果と、それを元にした対応について自動配信するシステムを開発。

システムの有効性を検証するために飯田橋MKビルに導入。同社の訓練で実際に活用し効果を確認した。2015年5月に発生した複数の地震でも、診断システムが稼働し妥当性を確認できた。

管理者自ら建築物の安全性を瞬時に把握

東日本大震災では、多くの被災した建物で、その所有者や管理者が建物の安全性を適切に判断する方法がなく、被災直後の初動活動に支障が生じた。

そのため、各建物に設置した地震計のデータを活用するシステムが提案されている。しかし、建物の状態判定の精度を上げるために、複数の階に地震計を配置する方法が多く機器の増加、設置箇所や配線ルートの複雑化からシステムの導入コストおよびメンテナンスコストが肥大化している。

開発したシステムのアーキテクチャは、慶應義塾大学理工学部の三田彰教授が提案する屋上階1ヶ所の地震計測センサを利用した構造安全性診断手法をベースに、独自のシステムとして開発した。

地震発生直後、屋上階の地震計で取得したデータで建物の揺れを自動解析・診断。建物各階の安全性を評価する。その結果を関係者に送信する。

同システムの評価は、全フロアに地震計を設置した場合の診断結果と、同システムの診断結果を比較検証しその効果を確認した。

今後は、同社主要拠点への導入を進め、システムの信頼性、運用性を更に改善。新築物件のみならず、既存建築物に対しても積極的に提案する計画だ。

(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク

 

前田建設株式会社 プレスリリース
http://www.maeda.co.jp/

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