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太陽光発電をビジネスに-太陽光への期待-

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2012年10月17日

2011年3月の福島第一原子力発電所の事故により、エネルギーに対する従来の考え方が大きく変化し、太陽光発電への期待が高まっています。

太陽電池の原理

太陽電池の原理(図をクリックで拡大)

太陽光発電とは太陽電池を使った発電のことです。太陽電池は半導体の一種で、光エネルギーを直接電気に変換することができます。
現在最も多く使われている太陽電池はシリコン太陽電池です。この太陽電池は、性質の異なるn型シリコンとp型シリコンの2つのシリコン半導体を重ね合わせた構造となっています。太陽電池に光が当たると、プラス粒子とマイナス粒子が発生し、マイナス粒子はn型シリコンの方に、プラス粒子はp型シリコンの方に集まります。その結果として、両極の間に電流が流れます。これが太陽光電池の原理です。太陽電池は、太陽光を受けている間だけ電気を発生します。

太陽光発電システム

太陽光発電システムは、太陽の光を電気に変える太陽電池と、その電気を直流から交流に変えるインバータなどから構成されています。
太陽光発電は、発電のための燃料が不要ですが、太陽電池などの製造コストが高いため、火力発電などと比べると発電コストが高くなっています。
次世代の太陽電池として、フィルム型アモルファスシリコン太陽電池への期待が高まっています。従来のガラス基板をフィルム基板とすることで軽くて自由に曲げることができる太陽電池が実現できます。 強度の弱い工場の屋根や曲面のある建物にも設置できるため、これまでより幅広い用途が考えられます。

太陽光発電の普及拡大

ドイツ、イタリア、フランス、スペイン、アメリカなどの欧米諸国では、非住宅建物用・電力事業用のシステム6~9割とが高い比率を占めています。

太陽光発電の国内導入量見通し(図をクリックで拡大)

ところが、日本では太陽光発電の8割を住宅用が占めており、公共・産業用太陽光発電の普及は、国や自治体などの率先導入や、民間事業者の社会貢献、CSRの一環としての導入が中心で、補助金などの導入支援策がこれを支えてきました。
公共・産業用の太陽光発電は他の商用電源と比較して経済性が最大の課題となっており、これまでは自家消費用としての導入が大半でした。その為、住宅用のような標準化されたシステムが構築されず、各施設に応じた個別の設計、導入が進められていました。その結果、経営体力のある組織でなければ、太陽光発電には取り組むことができませんでした。

しかし、震災による福島第一原子力発電所事故を契機として、災害等の緊急電源としての太陽光発電システムの役割がクローズアップされるようになりました。蓄電池との組合せによる防災拠点への導入の期待が膨らんでいます。

さらに、2012年7月に始まった固定価格買取制度によって、太陽光発電がビジネスとして成立つ条件が整いました。
商社やゼネコンをはじめ多くの企業などが、遊休地などを使ったメガソーラー事業に参入しています。また、自治体でも工業団地の未利用地や廃棄物処理場などへのメガソーラー事業誘致が始まっています。農地における規制緩和が進むことにより、耕作放棄地等への導入も進むことが期待されています。
さらに、固定価格買取制度の開始によって、この公共・産業用市場の拡大が見込めることから、量産効果による機器や架台等の低コスト化、標準化が進み始めています。また、設計から施工までのガイドラインの整備や、導入に伴う様々なインフラ整備が進んでくると期待されています。

メガソーラー事業

メガソーラー事業では初期に多額の費用が必要となりますが、長期にわたる発電量によるリターンの確保が期待されます。
固定価格買取制度では、20年間にわたって同じ金額での買取りが保証されることから、電力の売電収入を配当とする投資信託や長期にわたる安定的な発電を担保する保険制度、発電量を予測する天候デリバティブなど、今まで、太陽光発電事業に関係がなかった金融や保険会社等の参入が進んでいます。岡山県瀬戸内市の塩田跡地に建設される日本最大級のメガソーラーを運営するのは、日本IBMやゴールドマン・サックス証券など、これまで電力事業とは縁の薄かった企業連合です。電力インフラの担い手として異業種や外資も加わり、メガソーラー発電会社などが生まれています。

メガソーラープロジェクトの事業形態例



屋根貸しビジネスの可能性

これらの動きを後押しするように、電気事業法などの規制も緩和されました。その結果、工場や倉庫の屋根、さらに個人の住宅の屋根を使った新たな屋根貸しビジネスも可能となっています。

神奈川県では、再生可能エネルギーの固定価格買取制度を活用した太陽光発電事業において、屋根貸しを希望する民間施設と、屋根借りを希望する事業者をマッチングする事業を9月7日より開始しています。
屋根貸し事業を民間施設へ普及させることで、太陽光発電設備の導入を加速化させるのが狙いです。屋根貸し事業者としては工場、倉庫、商業施設などの応募を見込んでいます。
屋根貸し希望施設の登録要件は、
(1)屋根を20年間継続して賃貸できる県内の民間施設(社会福祉法人や学校法人等が所有する施設を含む)であること
(2)建築基準法に基づく新耐震基準が適用されている(1981年6月1日以降に建築確認を受けた施設)又は新耐震基準は適用されていないが耐震補強工事が行われている施設であること
(3)太陽光パネルを設置できる1棟の屋根の面積が500㎡以上であること。(傾斜屋根の場合は、北向きの面の面積を除く。)
(4)周囲に受光障害物(山、森林、ビル等)がなく、良好であること
 などとなっています。

屋根貸しビジネスは、太陽光発電の新しいビジネスチャンスとして注目されています。


【用語解説】
※パワーコンディショナ
太陽光発電システムや家庭用燃料電池などが発電した直流の電気を家庭等で利用できる交流に変換する機器のことです。発電した電圧が低い時にも、家庭用で利用できるように変換します。

※固定価格買い取り制度
非住宅用・発電事業用の太陽光発電や風力発電、地熱発電、中小水力発電、バイオマス発電で発電した電力を政府が決定した価格で買い取ることを電力会社に義務づける仕組みです。「国家戦略プロジェクト」の1つとして、再生可能エネルギーの市場を10兆円に拡大する目標が掲げられました。経済産業省は太陽光発電の導入が進むことや、需要の増加と技術革新によりシステム価格が低下することを期待しています。この制度の開始によって安定した収益が見込めるとして多くの企業が再生エネルギー事業に参入しています。

※メガソーラー
メガワット(1000キロワット)を超える大規模な太陽光発電施設のことです。

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