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PFIで変わる公的サービス

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2012年09月19日

PFI(Private Finance Initiative)は、公共施設等の建設、維持管理、運営等を民間の技術や資金、経営能力を活用して行う事業手法です。
1999 年にPFI法(※1)が施行され、14年が経過しました。総事業費は累計3兆円に上りますが、その8割は、学校・病院、公務員宿舎など小規模なハコモノ案件で、水道や道路などの大規模なインフラ案件では使われていませんでした。民間の技術や資金を活用するPFIでありながら、公共サービスの質を確保するとの理由で、国や自治体は活用に消極的でした。そのため、財政負担軽減という本来の目的を果たしていないと指摘されていました。


コンセッション方式の導入

そこで、国・地方公共団体の厳しい財政状況を背景に2011年5月にPFI法の改正が行われました。PFI活用の範囲や手法が広がり、民間事業者が計画段階からPFIを提案することもできるようになりました。
PFI法の改正により、民間企業が施設の運営権を取得してサービス内容や料金の設定・徴収ができる「コンセッション方式(※2)」が可能になりました。


従来のPFI事業では、国や自治体が施設の利用料金を徴収したり運営方法を決めていましたが、コンセッション方式では民間の事業者が施設の利用料金などを決め、サービス提供や料金徴収も行います。国や自治体が所有権を持ち続けたまま、運営権を民間事業者に設定します。運営権には抵当権の設定も可能で、事業運営のノウハウを持った自治体職員のPFI事業者への出向も可能となりました。事業者の経営の自由度が高まり、資金調達の幅も広がりました。
国土交通省では、国が管理する全国の27空港について、30~50年の運営権を民間に売却します。国が土地や施設を所有したまま、滑走路や空港ビル、駐車場など空港全体の経営を民間に任せます。空港以外にも港湾、上下水道などの大規模な案件への導入が検討されています。

高度成長期に整備された社会インフラは老朽化が進んでおり、国や自治体は厳しい財政事情の下で更新やメンテナンスの対応を行わなければなりません。独立採算でのPFI事業が期待を集めています。2020年までの10年間で10兆円規模のPFI事業が見込まれています。


PFI検討の義務化へ

 2013年度から各省庁や自治体は、公共事業の予算査定時にPFIの選択についての検討を義務づけられる方針です。施設の建設や運営を民間に任せた場合に事業コストを縮小できるかどうかを算出して検討します。
これまでは、民間事業者が提案をしても検討されるかどうかわからず、民間からの提案でPFI事業が始まった事例は多くありませんでした。しかし、法改正によって、民間事業者の提案を検討して結果を通知することが義務づけられました。
大幅な効率化が見込めるPFI事業ですが、インフラ施設への活用拡大においては、法律の整備だけでなく、雇用問題や地元の権利調整などの問題解決が必要です。

※1 PFI法
規制緩和、官製市場の民間開放の動きの中、1999年に「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律(PFI法)」が制定されました。①国民に対して、安くて質の良い公共サービスが提供されること、②公共サービスの提供における行政の関わり方が改善されること、③民間の事業機会を新たに創り、経済の活性化に貢献すること、が目的です。

※2 コンセッション方式
民間事業者に施設の所有権を移転せず、インフラの事業運営に関する権利(事業権)を長期間にわたって付与するPFI事業の方式です。

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