飛島建設 トンネル吹き付けコンクリート用のスマートバッチャープラントを実用化

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飛島建設 トンネル吹き付けコンクリート用のスマートバッチャープラントを実用化

2016年05月22日 03:30

コンクリート温度を自動制御し、施工性と品質を最適化

飛島建設株式会社は、山岳トンネル建設工事に必要な仮設備で、バッチャープラントと呼ばれる吹き付けコンクリート用のコンクリート製造設備を、さらに合理化できる「スマートバッチャープラント」を開発した。

建設現場に仮設するバッチャープラントに、コンクリート温度自動制御やクラウド管理の機能を装備するのは国内初となる。

スマートバッチャープラントの特長

コンクリート材料と、ミキサー内の練り混ぜ時のコンクリート温度を連続測定しながら、材料温度を自動で制御する。これにより季節や昼夜に関わらず練り上がり温度を一定にでき品質のばらつきを抑制。

また、練り上がり完了後の運搬・練置き時の温度変化も想定し、吹き付け作業時の材料パフォーマンスが最大に活用できる温度に、コンクリート温度を保つことで、吹き付けコンクリートの品質や施工性の安定化を図る。

特に冬場の温度低下に伴う強度発現性能の低下や、はね返りの増加に伴う施工性低下の解消は、施工費のコストダウンにもつながる。

表面水やコンクリート温度等の練り混ぜ条件データや、支保パターン等の製造実績データは、デジタル化しクラウドで管理。従来の人手による入力作業や、データ取得のための現場への移動、データ変換等の労力を削減。

ネットワークを介し、自動的に必要な帳票に取りまとめられた情報は、随時入手可能で、材料準備、製造、注文作業などの材料管理業務や品質管理等の管理業務を飛躍的に効率化した。

今後の展開

スマートバッチャープラントは、東北の復興支援道路を担う宮古盛岡横断道路 岩井地区トンネル工事に導入し、冬季に氷点下20℃にも下がる寒冷地での改良・改善を重ね、さらに信頼性を向上させる。

また、冬季に加えて、夏季のコンクリート温度上昇時に対応した材料冷却設備やシステム機能の追加整備を行う予定だ。

同社は今後、函館~札幌間の北海道新幹線、金沢~敦賀間の北陸新幹線および中央新幹線の山岳トンネル工事にも積極的に導入を提案し、トンネル構造物の高品質化と建設費用のコストダウンを目指すことで、現場力や受注のための競争力を高めていくという。

(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク

 

飛島建設株式会社 プレスリリース
http://www.tobishima.co.jp/

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