清水建設、腐葉土層を効果的に除去する「SCクリーンシステム」を開発

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清水建設、腐葉土層を効果的に除去する「SCクリーンシステム」を開発

2015年03月26日 19:00

森林の腐葉土層を取り除く装置を新たに開発

清水建設は3月24日、汚染した腐葉土層を効果的に取り除く装置「SCクリーンシステム」を開発したと発表した。

福島県内で進められている森林の除染作業は、当初は住居から20メートルの範囲で行われる予定だったが、2013年度からは道路沿いの森林も除染地域に加えられた。

また除去対象も、作業開始時は落ち葉などの堆積有機物のみだった。しかし時間がたつにつれて、腐葉土層にまでセシウムが及んだため、これらも除去する必要がある。

植物の根を切らずに腐葉土層だけを除去

そこで清水建設は、高圧エアを使って腐葉土層などを取り除く「SCクリーンシステム」を開発した。

腐葉土層の除去は落ち葉とは異なり、地面から土を削り取らなければならないため、植物の根が切断されてしまう。植物の根が切られて森林が育たなくなったら、環境の復元という本来目的に反する。このため、根を保存したまま腐葉土層だけを取り除かなければならない。

清水建設は植物の根を切らずに腐葉土層だけを限定的に取り除くために高圧エアに着目し、「SCクリーンシステム」を開発した。腐葉土層をほぐす「エア噴付装置」、ほぐした土壌を吸い取って「回収する装置」、回収した土壌を空気と分離させて土のう袋に詰める「分別装置」の3種類から構成されている。

高圧エアは腐葉土層をほぐすことは可能だが、その下にある重い鉱物土層はほぐせない。このため鉱物土層に生える植物の根を残したまま、腐葉土層だけを限定的に除去できる。

清水建設では今後、「SCクリーンシステム」を各地の森林除染作業に積極的に活用していく方針だ。

(画像はニュースリリースより)

▼外部リンク

 

清水建設株式会社のニュースリリース
http://www.shimz.co.jp/news_release/2015/2014055.html

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