土木研究所と富士通研究所の新技術
土木研究所と富士通研究所は3月9日、「洪水予測シミュレーター」の減災向け技術を開発したと発表した。
新しく開発されたのは「洪水予測シミュレーター」に用いる最終浸透能や、流出係数などの数値を自動調整で最適化する技術である。
現在、水害対策として一部の河川管理業務で「洪水予測シミュレーター」が利用されている。
シミュレーターでは、地形、森林や市街地などの土地利用の分布をモデル化した「分布型流出モデル」を用いて流域の状態を正確に把握することが望まれている。しかし、予測の精度を高めるために必要なパラメーターを最適するためには、専門家による高度な技術スキルや専門知識が必要だった。
アルゴリズムの自動最適化でより正確な予測が実現
今回開発された新技術では、あらかじめ決められたルールに従って最良の解を求める最適化アルゴリズムを開発。
専門知識や高度なスキルがなくても、最適なパラメーターに調整された「分布型流出モデル」に基づく洪水予測シミュレーションが可能になった。
今後、土木研究所と富士通研究所は、アルゴリズム最適の精度を更に向上させ、2016年度中の実用化を目指す。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
独立行政法人土木研究所、株式会社富士通研究所のプレスリリース
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2015/03/9-1.html