「長孔発破」のトンネル工事で国内最高記録・月進359mを達成 鹿島

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「長孔発破」のトンネル工事で国内最高記録・月進359mを達成 鹿島

2013年12月22日 22:00

東大の「神岡トンネル」工事

鹿島建設株式会社(以下、「鹿島」)は、19日、国立大学法人東京大学(以下、「東大」)発注の「神岡トンネル工事(岐阜県飛騨市)」において「長孔発破」による急速施工に取り組んだ結果、2013年9月に、国内最高記録である月進359mを達成したことを発表した。

神岡トンネルは、東京大学宇宙線研究所の大型低温重力波望遠鏡施設。アインシュタインの一般相対性理論で存在が予言された「重力波」を検出するための実験施設用トンネル(全長7800m)だ。

(画像はプレスリリースより)

課題は安全性・確実性、作業効率、坑内換気

鹿島は、一日も早い研究利用に供するため、一度の発破で4m進行する「長孔発破」による急速施工に取り組んだ。15平方メートルという小断面トンネルでは、安全性・確実性、作業効率、坑内換気が大きな課題となった。

これらの課題に対し、同社は水平レーザーを天端と両側壁の3箇所に照射し、差し角を制御しながら削孔することで精度を向上。また、地質に応じた最適な発破パターンと、火薬装填量を選定して、安全・安定した長孔発破を実現し、掘削機械の入れ替え時間によるロスを削減した。

さらに、路盤コンクリートを適宜打設しながら、通常の2倍の能力を持つシャフローダーと25トンダンプトラックを組み合わせて使用するという工夫によって、大幅な工程短縮を実現した。

換気については、送・排気方式を採用し、良好な坑内環境を維持している。

(画像はプレスリリースより)

「長孔発破」技術の確立を目指す

トンネルの長大化が進む中、急速施工による工程短縮には大きなメリットがあり、「長孔発破」はその解決策の一つ。

同社は、今回得られた知見を基に、今後のトンネル工事に適用できるよう、引き続き長孔発破による種々のデータを蓄積しながら、技術の確立を目指すとしている。

▼外部リンク

 

長孔発破を用いて国内最高記録・月進359mを達成
http://www.kajima.co.jp/news/press/201312/19c1-j.htm

鹿島建設株式会社
http://www.kajima.co.jp/

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